計画班C01・千葉大学・尾松孝茂教授、国立陽明交通大学・杉山輝樹教授らの論文がOptica誌に掲載されました。
2023.03.03
千葉大学分子キラリティー研究センター豊田耕平助教、宮本克彦准教授、尾松孝茂教授の研究チームと国立陽明交通大学Hao-Tse Su博士後期課程学生、杉山輝樹教授(千葉大学客員教授)の研究チームは、光渦をレーザートラッピング結晶化法に用いることで、塩素酸ナトリウムのキラル結晶化において、結晶のキラリティーが制御できることを世界で初めて明らかにしました。準安定相であるキラリティーを持たないアキラル結晶から安定相であるキラル結晶へと相転移する際に光渦の螺旋波面に由来するトルク(角運動量)によって構造が局所的にねじれ、エナンチオ制御的にキラル結晶へと誘導することを示唆します。この結果は、アキラルな分子がキラル結晶化するメカニズムの解明に基礎的知見を与えるものであるとともに、光の螺旋性がホモキラリティーの起源に関予する可能性を示唆するものです。
本研究成果は、2023年2月28日(米国東部時間)に、学術誌「OPTICA」にてオンライン掲載されました。